引きこもり 回復過程の受け皿を 県内各地で会合


社会
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 南部「不登校・ひきこもり」を考える会(赤嶺光茂、東盛克己代表世話人)の会合が19日、那覇市の障がい者支援センターふくぎで開かれた。「引きこもり」の元当事者や保護者ら7人が悩みを語り合った。

 引きこもりと社会復帰を何度か繰り返し、現在は障がい者支援施設で働いているという男性(45)は「過去を話すことはつらいが、そのことによって前向きになる人がいるのなら重い気持ちも消えていく。親に迷惑を掛けたという思いが強かったので『考える会』の活動も手伝うことにしている」と回復した体験を話した。
 北部「不登校・ひきこもり」を考える会で活動する東邦治代表世話人(障がい者就労継続支援B型事業所フロンティア代表理事)は「元当事者を施設に呼んでコンピューターなどを指導させている。引きこもっていた人は心が優しく、障がいのある人と親和性が高い。互いに支え合っている」と語った。東さんは「当事者の人数だけ支援法があるが、県内に支援者が少ない。引きこもりを脱してもいきなり働くのは難しく、中間的な受け皿となる居場所が必要だが、それも県内にない」と課題を指摘した。
 同会は本島北、中、南部にあり、それぞれ月1回、会合を開いている。南部は第3土曜日で、4月からは那覇市金城の市総合福祉センターで開く。