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市街地での迷彩服着用「やめて」 市民団体が石垣駐屯地に要請 「戦争体験者がつらくなる」


市街地での迷彩服着用「やめて」 市民団体が石垣駐屯地に要請 「戦争体験者がつらくなる」 石垣駐屯地の担当者(右)に市街地などで迷彩服着用をやめるよう求める要請書を手渡す市民団体のメンバー=13日、同駐屯地正面ゲート前
この記事を書いた人 Avatar photo 照屋 大哲

 【石垣】石垣市の市民団体「石垣島の平和と自然を守る市民連絡会」は13日、石垣駐屯地正面ゲート前で、市街地での戦闘服(迷彩服)の着用をやめるよう求める要請書を駐屯地担当者に手渡した。井上雄一朗司令宛て。要請後、駐屯地の担当者は報道陣に対し、迷彩服の着用は急な事態があった際の「即応体制のため」と答えた。

 要請書は隊員の通勤時や市民の生活圏で、迷彩服着用の隊員を見ると戦争体験者らがつらくなるなどと指摘した。

 井上司令は4月の駐屯地開設記念式典後の会見で、街中での迷彩服着用に住民から不安の声があることを報道陣に問われ、「われわれはこの迷彩服に国を守るという自覚と誇りを持っている。そのことを理解してもらうように努めていきたい」と着用を継続する考えを示していた。

 市民連絡会の藤井幸子さんはこの回答に触れ「否定はしないが、市民の感情を考慮することが市民の信頼に応えることではないか」と疑問を呈した。

 要請書はこの他、駐屯地内での訓練を市民に事前周知すること―などを求めた。また、要請時の対応をゲート前ではなく、駐屯地施設内でするよう求める申し入れ書も手渡した。

(照屋大哲)