「来年は戦争のない年に」 高さ12メートルの沖縄平和祈念像をみがいて願う 糸満


「来年は戦争のない年に」 高さ12メートルの沖縄平和祈念像をみがいて願う 糸満 沖縄平和祈念像のほこりを拭き取る参加者ら=15日、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂
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 新年を前に、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂で15日、沖縄平和祈念像のほこりを払う「浄(きよ)め」があった。祈念堂の職員やバスガイド、中学生ら13人が平和を祈る黙とうをささげ、像のほこりを隅々まで拭き取った。

 平和祈念像は故・山田真山画伯が原型を制作した高さ約12メートル、横幅約8メートルの像。6月23日の慰霊の日前と年末の年2回、「浄め」がされている。参加者は像に上ってほこりを拭き取ったり、供えられた千羽鶴を整えたりしていた。

 像の制作者の1人で祈念堂理事の糸数政次さん(68)=宜野湾市=も浄めに参加した。糸数さんは「今もロシアなど戦争をやっている国があり、子どもを含む多くの命が奪われている。来年は戦争のない平和な年になるよう願う」と語った。

沖縄平和祈念像のほこりを拭き取る参加者ら=15日、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂

 例年、31日夜から平和祈念堂で開催している「摩文仁・火と鐘のまつり」は、祈念堂の防水塗装工事の延長のため中止する。(岩切美穂)