米軍サイト「県民オスプレイ容認」 日本が支援要請と説明


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 19日付の米軍サイト「dvids」は、熊本地震を受けて米海兵隊が普天間飛行場所属のオスプレイを輸送支援で派遣したことを伝える記事で、「沖縄の人たちは、海兵隊員や非常に能力の高いオスプレイを含む航空機を快く受け入れている」などとする米軍高官の話を掲載した。県などがオスプレイの配備撤回を訴え、宜野湾市も早期の危険性除去を求める中、普天間飛行場の“地理的優位性”を主張する記述もある。

 沖縄がオスプレイを「快く受け入れている」とコメントしたのはホアキン・マレヴェット米海兵隊太平洋基地司令官(准将)。
 また同記事中で「リー」氏と表記され、普天間飛行場のピーター・リー司令官とみられる米軍関係者は「普天間飛行場は日本とアジア太平洋で任務を満たせる戦略的、理想的な位置にある」と強調した。
 米軍が輸送支援を発表した17日、熊本に派遣されたオスプレイは沖縄から南西に約1600キロ離れたフィリピンに展開していた。熊本は沖縄から北東に約900キロ。機体は当初沖縄におらず、東南アジアから駆け付けたが、米海兵隊は普天間の「戦略的位置」を強調している。
 同米軍サイトはオスプレイの輸送支援は「日本政府の要請に基づき提供している」と表記している。一方、17日朝には安倍晋三首相が「申し出があるが、直ちに支援が必要だという状況にはない」と述べており、米側から支援を申し出たことが分かっている。