写真家の篠山紀信さんが死去、83歳 「激写」シリーズや宮沢りえさん写真集で社会現象 妻は沖縄出身・南沙織さん【動画あり】


写真家の篠山紀信さんが死去、83歳 「激写」シリーズや宮沢りえさん写真集で社会現象 妻は沖縄出身・南沙織さん【動画あり】
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 ジョン・レノンとオノ・ヨーコ夫妻や三島由紀夫をはじめ、時代を象徴する著名人のポートレートを数多く手がけた写真家の篠山紀信(しのやま・きしん、本名紀信=みちのぶ)さんが4日死去した。83歳。東京都出身。

 「激写」シリーズなどで知られ、宮沢りえさんの写真集「Santa Fe(サンタフェ)」は社会現象になった。妻は沖縄出身の元歌手、南沙織さん。次男はタレントの篠山輝信(あきのぶ)さん。

写真展の説明をする篠山紀信さん=2014年7月17日、那覇市の沖縄県立博物館・美術館

 日本大芸術学部卒。広告制作会社を経て1968年に独立し、週刊誌の表紙や、グラビア写真集などを中心に活躍した。
 70年には作家の三島由紀夫に依頼され、自決直前の姿を撮影。歌舞伎俳優の坂東玉三郎さん、歌手の山口百恵さんら、名だたる著名人たちの魅力を斬新に表現したポートレートを数多く手がけた。水着のアイドルから市井の女性までを撮った「激写」シリーズで鮮烈な印象を残した。80年に発表されたレノンとオノさんのアルバム「ダブル・ファンタジー」のジャケット写真も撮った。

 2014年7~8月には那覇市の県立博物館・美術館で「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN」(共催・琉球新報社、沖縄テレビ放送)が開催された。関連した講演で、篠山さんは県出身の歌手や俳優のみを集めた特別コーナーについて「沖縄の女性は目の力が本土の人と違う。そういった部分が好きだ」と魅力を語っていた。

沖縄で開催された特別講演で作品への思いを語る篠山紀信さん=2014年8月16日、那覇市の県立博物館・美術館


 また別の講演では、50年以上にわたり時代を象徴する人物を撮影してきたことについて「時代と並走しながら撮ってきた」「時代が生んだ人や物事に関心を持ち、どう撮ろうかと考えるにはエネルギーが必要」などと語っていた。期間中、写真展には4万3147人が来場した。

2014年、沖縄で開催された写真展の様子
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