デニー知事、海上での準備作業着手に「残念でならない」 辺野古新基地建設 沖縄


デニー知事、海上での準備作業着手に「残念でならない」 辺野古新基地建設 沖縄 玉城デニー知事(資料写真)
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 沖縄県にある米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が9日にも大浦湾側海域での着工に向けた準備作業を始めることについて、玉城デニー知事は9日朝、報道各社の取材に対して「代執行のような、工事を強行する姿勢は県民からも良い印象はないのではないか。本当に残念でならないというのが正直な気持ち」と話した。

 2013年に沖縄防衛局が当時の仲井真弘多知事から当初の埋め立て承認を得た際の留意事項で、防衛局は工事の実施設計について事前に沖縄県と協議することが求められている。県は、国交相による代執行で設計変更申請が承認されたことを受けて、今後は工事について国と協議をしていく方向性だが、まだ具体的な内容についての協議を始めていないという。

 過去には、護岸工事の実施設計を巡って、防衛局が県との協議が整っていないまま、途中で協議を打ち切って工事を強行したことがある。

 事前協議が終わるまでは着工しないよう国に求める方針かと報道陣に問われた玉城知事は「これまでもそう求めてきたが、国は往々にして守ってもらえなかったりするので、そういうことがないようにしてもらいたい」と答えた。

国が大浦湾側海上での準備作業に着手することについて「本当に残念でならない」と話す沖縄県の玉城デニー知事=9日午前9時過ぎ、那覇市泉崎の沖縄県庁