沖縄セルラー電話(那覇市、北川洋社長)は27日、2016年3月期決算を発表した。売上高に当たる営業収益は前年同期比5・2%増の626億5600万円、営業利益は前期比8・5%増の112億1200万円、純利益は12・0%増の75億500万円といずれも過去最高を更新した。増収増益は4期連続で、17年3月期も増収増益を見込んでいる。
携帯電話やタブレット端末などの純増数は前年同期比26・9%減の1万5600件で、解約率は0・1ポイント高い0・76%となった。携帯電話料金の「実質ゼロ円」キャンペーンの是正を求めた総務省の方針が市場に影響し、販売数が伸び悩んだ格好となった。北川社長は「今後、携帯電話市場全体の縮小が懸念される」と指摘した。一方で、キャッシュバックなどを抑えた影響により販売促進費が減少し、営業利益を押し上げた。
総契約数は前年同期比2・5%増の64万2900件となった。携帯電話総販売数は2・2%増の19万3500台。スマートフォンの浸透率は58%で、上昇傾向が続いている。契約者1人当たりの売上高を示すARPA(アーパ)も1・7%増の6574円だった。
光通信サービス「ひかりちゅら」の契約回線数は1万700件の純増で、3月末の累計回線数は前年同月比19・3%増の6万6200件となった。
1株当たりの期末配当金は当初予想の46円を50円に上方修正する。年間配当では96円となり、前期実績より8円の増配となる。配当金の増配は15期連続。17年3月期の連結業績については営業収益629億円、営業利益115億円と増収増益の予想を示した。