あす憲法記念日 沖縄が抱く複雑な感情 9条テーマに朗読劇


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朗読会の稽古をする県内で活動する演劇人ら=28日、浦添市勢理客の国立劇場おきなわ

 3日の憲法記念日に合わせて毎年開催されている憲法講演会(主催・県憲法普及協議会、沖縄人権協会、日本科学者会議沖縄支部)で、「非戦を選ぶ演劇人の会おきなわ」が朗読劇を披露する。演題は「憲法9条と沖縄」。名護市辺野古での新基地建設阻止の動きなどを通して、不戦をうたった9条の精神を沖縄で実現する決意を訴える内容だ。

 憲法9条の朗読に臨む役者8人が、時間になっても姿を見せない役者の1人を雑談しながら待つという設定で舞台は進行する。沖縄戦を体験し、平和を望みながら新たな基地が造られようとする沖縄の現状。劇では役者らが9条への複雑な感情を抱きながらも、平和実現のために9条と向き合う重要性を表現していく。
 作・演出を手掛けた宮城康博さん(56)は「憲法9条が単なる理想だということで切り捨てられることへの危機感がある。9人目の役者が不在というのは、9条を待ち続けているという意味を込めている」と語った。
 出演者のあったゆういちさん(41)は「何か戦争が起こりそうな方向に向かっているのは危ういと思う」と話した。
 憲法講演会は、3日午後1時から那覇市民会館大ホールで開かれる。