那覇の古島団地跡に商業施設 大和ハウスが来夏開業へ リウボウが出店計画


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
複合商業施設建設による跡地利用が計画されている古島団地跡地=16日、那覇市

 那覇市銘苅の古島団地跡地の再開発事業で、複合型商業施設の建設が計画されていることが16日までに関係者の話で分かった。土地所有者のバークレー・リアルティー沖縄リミテッド(座安正社長)から敷地約1・5ヘクタールを賃貸し、大和ハウス工業が地元企業を中心に10店舗ほどが入るモール開発を手掛ける。中核テナントとしてリウボウストア(糸数剛一社長)の出店が固まっている。

 施設は2階建てで、賃貸床面積は6千平方メートル程度になる見込み。駐車場を大きく確保する。早ければ2017年夏の開業を予定している。
 古島団地跡地は国道330号沿いで、沖縄都市モノレール古島駅に近い好立地。老朽化した団地の撤去が昨年完了し、現在は更地となっている。
 所有権を持つバークレー社が、跡地利用構想について複数の開発業者と交渉を進めていた。関係者によると、バークレー社は複数企業から示された条件のうち大和ハウスを開発主体に採用した。大和ハウスは、バークレー社と定期借地権契約を結ぶ形での地元密着型のテナントビル開発を構想。賃貸契約が大筋合意したことで、開発許可の手続きや地元テナントとの入居交渉が進んでいるという。
 バークレー社が浦添市で運営するバークレーズコートにはリウボウストアの「浦西りうぼう」が出店する関係などもあり、中核テナントの候補に浮上した。
 旧古島団地は、2005年の郵便貯金住宅等事業協会(郵住協)解散に伴い、バークレー社に売却された。しかし、団地の建て替えを主張してきた住民と、明け渡しを求める同社との間で折り合いがつかず、再開発計画は停滞。明け渡しを巡り、訴訟にまで発展した。14年4月までにバークレー社と住民との間で解決金の支払いなどで和解が成立し、跡地利用の交渉が本格化した。(与那嶺松一郎)