ケネディ大使「深い悲しみ」 明確な謝罪の言葉なし うるま女性不明


この記事を書いた人 新里 哲

 【東京】岸田文雄外相は19日夜、ケネディ駐日米大使と外務省で会談し、米軍属女性死体遺棄事件について「極めて遺憾だ。非難し、強く抗議する」と述べ、米側に抗議し再発防止策を求めた。ケネディ氏は「米国民と米政府を代表してご遺族に思いを寄せ、深い悲しみを表明する」などと述べた。明確な謝罪の言葉はなかった。

 岸田氏は県警への捜査協力、米軍人・軍属の綱紀粛正、効果的で説得力のある再発防止策を求めた。会談後、岸田氏は報道陣の取材に「極めて残忍で凶悪な事件の発生は言語道断だ。私からも犠牲者にお悔やみを申し上げご冥福を祈る」と述べ、再発防止に向けて取り組む必要性があるとした。またケネディ氏から「米国政府は本件を大変深刻に受け止めており、亡くなられた被害者とご遺族に思いを寄せ、心から悲しみを表明する。このような事件が二度と起こらないよう努力を倍化する」との発言があったと説明した。
 中谷元・防衛相は在日米軍のジョン・ドーラン司令官と会談した。中谷氏は「事件は極めて凶悪であり、言語道断だ」と述べ、再発防止と綱紀粛正を求めた。
 これに対してドーラン氏は「非常に心が痛ましく、大変寂しく思う事件だ」などと述べた。一方で逮捕された米軍属の男について「分かっていることは現役の米軍の軍人ではないということ、国防総省の軍属、職員ではないということ、また米軍に雇用されている人物ではない」などと説明し、自らの責任を回避するような発言もあった。