これが海兵隊の研修か!! 米軍は「カリスマ」沖縄県民見下し…


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 在沖米海兵隊が沖縄に着任した兵士らを対象に実施した沖縄の歴史や政治状況を説明する研修で、沖縄の政治環境について「沖縄県と基地周辺の地域は沖縄の歴史や基地の過重負担、社会問題を巧妙に利用し、中央政府と駆け引きしている」と記述し、沖縄側が基地問題を最大限に政治利用していると説明していることが分かった。

 米軍に批判的な沖縄の世論については「多くの人は自分で情報を入手しようとせず、地元メディアの恣意(しい)的な報道によって色眼鏡で物事を見ている」と記述するなど、県民を見下すような記述もあった。

 英国人ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏が情報公開請求で入手した。資料には「2016年2月11日」と日付が記載されており、最近の研修でも使われたとみられる。

 ミッチェル氏は琉球新報の取材に対し、「米軍が兵士に対して県民を見下すよう教えている。それが海兵隊員の振る舞いに影響を与えていることが分かる。『沖縄への認識を深める』という海兵隊の約束は失敗している」とコメントした。

ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏

 資料は沖縄の状況について「多くの県民にとって軍用地料が唯一の収入源であり、彼らは基地を返還してほしくない」などと、明らかな事実誤認の記述もあった。
 日本政府と県の関係については「中央政府は兵士と基地に残ってほしいと望んでいる。なぜなら彼らは本土に代替地を用意できないからだ」と説明。沖縄に基地が集中する背景に、本土側が基地を受け入れない政治的都合があるとの認識も示している。

 また、米軍関係者による繁華街や遊興施設での事件・事故については「突如現れる『ガイジン・パワー』で、社会の許容範囲を超えた行動をしてしまう」と要因を分析。米軍関係者が日本でもてはやされる「カリスマ(特別な魅力)」があるとの認識を示す記述もあった。