泊魚市場が糸満へ移転 県漁連、いゆまち強化


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 県漁業協同組合連合会(県漁連、上原亀一会長)は1日までに、競り機能を有する那覇市の泊魚市場について、県が計画している糸満漁港内への移転を進める方針を固めた。県が整備する新市場への移転を前提に、2016年度予算案に漁船給油設備など付帯設備の整備費約9千万円を盛り込んだ。

 泊魚市場を運営している泊魚市場有限責任事業組合(LLP)の7割を出資する県漁連の賛成は、糸満移転に向けた弾みになりそうだ。一方、残り3割を出資する那覇地区漁協や、仲買業者の合意形成は引き続き課題となる。

 県漁連は、魚市場移転後の泊漁港は鮮魚販売の「泊いゆまち」の機能を発展させ、消費地として再整備していく考え。21日の総会で基本方針と予算案を提案し、正式に決定する。

 泊魚市場の老朽化や安全衛生面の課題から移転構想を進めてきた県水産課は今年3月に新市場の基本設計を終えている。県漁連の総会で承認が得られれば、早ければ17年度の実施設計、19年度の完成を目指す。

 県漁連は昨年から専任職員を1人配置し、泊魚市場の糸満移転が経営に与える影響などを精査していた。