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大谷ファンへ感謝込め 岩手日報、米ロサンゼルスで号外


大谷ファンへ感謝込め 岩手日報、米ロサンゼルスで号外 カリフォルニア州アーバイン市で行われたフェスティバルで配布された「岩手日報」の特別号外
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手の出身地、岩手県の地元紙「岩手日報」が10月6日、米国で初めて特別号外を発行した。

 同月8日にカリフォルニア州アーバイン市で行われた「第21回アーバイン グローバル・ヴィレッジ・フェスティバル」で配布した。号外は郷土の英雄である大谷選手を応援した、米国のファンへの感謝を込めた。東日本大震災の被災地を代表して米国の支援に謝意を表する目的もあり、岩手県民の心を伝えた。

 6ページの号外は日本語と英語で構成され、10月5日の今季最終戦で登板した大谷選手が力投する姿が表紙を飾った。今季の大谷選手は投手で15勝、打者で34本塁打の成績を残し、1918年にベーブ・ルースが残した「二桁勝利・二桁本塁打」の13勝、11本塁打を上回ったことを日本語で紹介した。英文記事は彼の生い立ちなどを紹介した。小学3年で野球を始めて父・徹さんから指導を受けたことや打撃フォームはイチロー選手をモデルにしたことを伝えた。

 大谷選手の話題以外に、岩手の紹介と東日本大震災の際の米国の支援に関する記事も載せた。米軍が展開した「トモダチ作戦」について「その精神は、永遠に続く」と感謝した。復興に向け当時のルース駐日米大使が発案した「トモダチ・イニシアチブ」は発展して、日米の交換学生による教育・文化の交流が強まり、岩手県は多くの学生を受け入れてきたという。

 FOXテレビ野球解説者のベン・バーランダー氏が全米向けの放送で「大谷翔平聖地巡礼」「大谷翔平野球人生」などとして、大谷選手を輩出した花巻東高校の野球練習風景などを取り上げ、当時の監督などのインタービューをして感心したことなどが紹介された。

(当銘貞夫ロサンゼルス通信員)