県政与党、参院選に追い風 沖縄県議選


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沖縄県議選の浦添市区で初当選し、支持者らと共に万歳する当山勝利氏(中央)=5日夜、浦添市

 沖縄県議選は県政与党勢力が過半数を維持した。息つく間もなく県内政局の主戦場は22日公示の参院選(7月10日投開票)へと移る。

 県政与党など辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力は、2014年の知事選や衆院選で圧倒的な強さを誇ったが、ことし1月の宜野湾市長選で敗れ正念場を迎えていた。県政与党は県議選での勝利を追い風に、参院選でも名護市辺野古の新基地建設の是非を最大争点に闘う構えだ。

 ただ、県議選と同日選となった糸満市長選で「オール沖縄」を掲げる候補者を立てられず、全県選挙や国政選挙で強みを発揮する半面、地域選挙での課題も露呈しつつある。

 一方、与党が勢力を拡大する中、野党は改選前と同数にとどまった。県議会で自民は仲井真県政下の08年県議選で少数勢力となり、12年県議選でも議席を減らした。ことし1月の宜野湾市長選での勝利で復調の兆しを見せたが、今回の県議選の結果は自民県連が掲げる反転攻勢の道のりの険しさを示すものともなった。

 自民は県議選と同様、参院選も公明との協力体制で臨む見込みだ。14年の一連の選挙でしこりが生じた自公連携の真価も試される。

 年明けには宮古島市長選や浦添市長選が控え、18年の名護市長選、県内政局の天王山となる知事選が続く。県議選や参院選の結果は、今後の政治勢力図を見定める試金石ともなりそうだ。