PCB廃棄物、処理時期は明言せず 「時期の見通しは環境省に聞いて」 木原防衛相 米軍キャンプ・シュワブ内保管


PCB廃棄物、処理時期は明言せず 「時期の見通しは環境省に聞いて」 木原防衛相 米軍キャンプ・シュワブ内保管 閣議後の記者会見で話す木原稔防衛相=26日、国会内
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 【東京】全国の米軍基地内で人体に有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)を含む機器が残っている問題で、米軍キャンプ・シュワブで新たに見つかったPCB廃棄物を防衛省が引き取ってシュワブ内で保管している件を巡り、木原稔防衛相は26日の閣議後会見で、処理方法の結論を出す時期について「時期の見通しは環境省に聞いてもらうことになる」と述べて明言しなかった。

 沖縄で発生した分を含めて高濃度PCB廃棄物を処理することになっている福岡県北九州市の処理施設は3月末で閉鎖するため、防衛省はシュワブ内で保管を続ける。

 木原防衛相は保管の期間について「環境省で適切な処理方法が確立されるまで」と説明した。

 基地内に残っているPCB廃棄物全般の対応について、米側と「さまざまな選択肢を検討しながら」協議しているとした上で、国による全額出資の特殊会社「中間貯蔵・環境安全事業(JESCO)」の事業所での処理は「想定していない」と強調した。

 米軍分の処分については本来、JESCO事業所での処分は想定されていないにもかかわらず、防衛省が過去に実施しており、立地自治体で反発が大きい。(明真南斗)