うるま陸自訓練場整備計画「いかがなものか」　内閣府の副大臣が疑問呈す　沖縄県議団の要請に

　【東京】防衛省が沖縄県うるま市石川で計画している陸上自衛隊訓練場整備について、工藤彰三内閣府副大臣は26日午前、「いかがなものかという思いがある」と計画に否定的な見解を示した。上京中の県議団（団長・又吉清義県議）との面会で、計画の白紙撤回を求める意見書を受け取った際に答えた。

　工藤氏は「所轄は当然、防衛省だ」とした上で、「防衛省に一体どういう話なんだとしっかり伝えさせていただきたい」と述べた。

　小中高生が自然体験を兼ねた学習に訪れる県立石川青少年の家に隣接する計画地の立地を問題視し、「防衛省も何をもって選定し、これからどういう風にうるまの皆さんと話をするのか」と指摘した。「地域の声に耳を傾けないと。そういうトップダウンは通用しない」と計画発表までに、地元への十分な説明を行わなかった防衛省の姿勢を疑問視した。

　県議団は同日午前に内閣府で、「住民の生活環境に影響を与えかねない」などとして、岸田文雄首相、木原稔防衛相、自見英子沖縄担当相て宛の計画の「白紙撤回」を求める意見書を工藤氏に提出。同日午後には防衛省で木原氏とも面会する。（安里洋輔）