経済

起業希望者に事業引き継ぎ 継承と創業、同時支援

 高齢化や後継者不在に悩む中小企業者の事業継承を支援する県事業引継ぎ支援センター(那覇市)は6月から、「後継者人材バンク事業」を開始した。これまでは既に事業を営んでいる中小企業者らを譲渡先の候補としてマッチング支援してきたが、独立や開業を目指す起業家にも引き継ぎの門戸を広げることで、継承の成約促進と創業支援を同時に実施する。

 後継者人材バンク事業は、連携創業支援機関からの紹介制を原則に、県事業引継ぎ支援センターが起業家の登録を受け付ける。後継者を探す事業主と希望条件が合致すれば、登録者との引き合わせを実施する。

 2014年に発足した同センターには2年間で97件の譲渡相談があり、このうち第三者への引き継ぎ成約数は14件となっている。企業が譲渡を希望しても事業規模が小さいほど、譲り受け企業を探しにくい傾向があるという。今は会社を持たない創業希望者をマッチングすることで、小規模零細企業の引き継ぎ機会を増やすことを狙う。

 連携創業支援機関には琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行、コザ信用金庫、沖縄振興開発金融公庫の金融機関のほか那覇、浦添、沖縄、宮古島の各商工会議所と県商工会連合会、一般社団法人ビジネスインキュベーション・プラザなど創業支援に携わる16機関が認定されている。

 県事業引継ぎ支援センターの比嘉智明統括責任者補佐は「起業家にとって経営の自由度は制限されるが、顧客や資産を引き継ぐことで創業のリスクを低く抑えられる」と利点を指摘。「起業家の新しい感性を既存の事業に掛け合わせ、店舗や会社のリニューアルにつながるといい」と語った。
 問い合わせは県事業引継ぎ支援センター(電話)098(941)1690。



関連するニュース







  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス