「どうしても献花したかった」 遺棄現場、献花相次ぐ


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被害者女性が遺棄された現場に献花し、黙とうをささげる男性=9日、恩納村安富祖

 【恩納】米軍属女性暴行殺人事件で、被害女性の遺体が遺棄された恩納村安富祖の遺体遺棄現場には、元海兵隊の容疑者(32)が再逮捕された9日も、多くの人が花束を手向けに訪れていた。訪れた人からは「事件で何が起こったのか。事実を明らかにして」との声が相次いだ。

 元県教職員組合委員長の石川元平さん(78)=宜野湾市=は「被害者女性の死を無駄にしないためにも、在沖米軍基地や日米地位協定の抜本的見直しの声を『国民的要求』にして、見直しの契機にしなければならない」と国民全体で考える必要性を強調した。

 名護市在住の60代男性は「誰の命も重いはずなのに、沖縄にだけ米軍や米軍属に関わる事件事故が多発する異常が日常になっている。容疑者は黙秘しているが、県警は事件の詳細を明らかにし、問題点をしっかり洗い出してほしい」と述べ、黙秘を続ける容疑者にいら立ちを見せた。

 「テレビで事件を知った。あと数時間で飛行機に乗らないといけないが、どうしても献花したかった」と話すのは出張で大阪から訪れた40代男性。「被害者のためにも早く事件の全容を明らかにしてほしい」と語った。