米軍が19日午後に嘉手納基地内で5カ月連続のパラシュート降下訓練を計画していることについて、木原稔防衛相は19日午前の閣議後会見で「例外的な場合に該当する」と容認する考えを示した。「嘉手納で定期的に行われる訓練ではない」と強調したが、米軍は2023年12月から毎月、実施している。
1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告は、伊江島補助飛行場(沖縄県)で実施することを定めている。米軍は伊江島の滑走路で補修する必要があって大型の固定翼機が離着陸できないため、嘉手納基地で実施せざるを得ないと説明している。
木原氏は、嘉手納基地でパラシュート降下訓練が実施される状況はいつまで続くのか問われたが、明確に答えなかった。伊江島補助飛行場の滑走路補修工事に向けて米軍が地質調査を実施中だとし「その状況によって工期が決まってくる」と述べた。
沖縄県は伊江島補助飛行場の滑走路工事が終わるまで県外・国外で実施するよう求めているが、日本政府は県内で実施する必要があるとして否定的な考えを示している。(明真南斗)