沖縄書店大賞 今年はあの作品! 黒柳徹子さんもメッセージ


沖縄書店大賞 今年はあの作品! 黒柳徹子さんもメッセージ 第10回沖縄書店大賞の受賞作品=23日、那覇市の県立博物館・美術館
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 沖縄県内の書店員が「今、いちばん読んでほしい本」を選ぶ第10回沖縄書店大賞(同実行委員会主催)の発表会見と受賞式が23日、那覇市の県立博物館・美術館で開かれた。沖縄部門の大賞には写真家の岡本尚文さん編著、映画監督の當間早志さん監修の「リメンバリングオキナワ 沖縄島定点探訪」が輝いた。小説部門の大賞は黒柳徹子さんの「続 窓ぎわのトットちゃん」が、絵本部門は鈴木のりたけさんの「大ピンチずかん2」がそれぞれ選ばれた。

「リメンバリングオキナワ」の岡本尚文さん(前列左から3人目)、當間早志さん(同5人目)ら第10回沖縄書店大賞の受賞者ら=23日、那覇市の県立博物館・美術館

 沖縄部門の準大賞は「アゲアゲめしAWARD公式ガイドブック」だった。

 「リメンバリングオキナワ」は復帰前の沖縄の写真と、同位置から可能な限り同じフレーミングで撮影した写真とを対比し、戦後の沖縄の暮らしや文化、風俗の変遷をたどった1冊で、「沖縄島探訪シリーズ」の第3弾。岡本さんは1970年代後半から沖縄へ通い続けたことを振り返り「外部から見える沖縄の姿もある。今後も沖縄を撮り続けたい」と述べた。當間さんは「この本は手に取る人によって『懐かしい』『新しい』など、感想が異なる。この時代を知る先輩方と、知らない若い世代のコミュニケーションツールになってほしい」と述べた。

 小説部門の大賞に選ばれた黒柳さんはビデオメッセージを寄せ、「沖縄が大好きで、最近も沖縄の海を見たいと言っていた。そこに賞をいただけると聞いて驚いた。とってもうれしいです」と受賞の喜びを語った。

 沖縄部門の優秀賞は次の通り(敬称略)。「沖縄のスーパーお買い物ガイドブック」(室井昌也)、「日本バスケの革命と言われた男」(安里幸男)、「ボクとおば~のフシギな話 1」(杉作、ヤースー)。

 今大会は2023年に刊行された作品を対象に各部門の候補5作から投票する形で行われ、県内17書店の書店員104人が参加した。

(当銘千絵)

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