沖縄県内の書店員が2022年に出版された書籍から「今、いちばん読んでほしい本」を選ぶ第9回沖縄書店大賞(同実行委員会主催)の発表会見と授賞式が27日、那覇市の県立博物館・美術館で開かれた。
沖縄部門の大賞には「沖縄の路線バス おでかけガイドブック」(室井昌也編著、谷田貝哲アドバイザー)が輝いた。小説部門の大賞は「変な絵」〈雨穴(うけつ)著〉、絵本部門は「大ピンチずかん」(鈴木のりたけ著)が選ばれた。
準大賞の沖縄部門は「沖縄の身近な植物図鑑」(林将之、名嘉初美著)、小説部門は「#真相をお話しします」(結城真一郎著)、絵本部門は「きみのことがだいすき」(いぬいさえこ作・絵)だった。
「沖縄の路線バス―」編著者の室井さんは韓国プロ野球のジャーナリスト。沖縄キャンプ取材などでバスを使用しており、乗客が運転手に行き先を尋ねる姿を見て、ガイド本作成を思い立った。
「毎日、安全運転を心掛けている運転手の方に『(大賞)取りましたよ』と言いたい」と喜んだ。アドバイザーで、路線図を作る「バスマップ沖縄」主宰の谷田貝哲(やたがい・さとる)さんは「過度の車依存について考えないといけない中、この本が売れたことは励みになる」と話した。
沖縄部門の優秀賞は次の通り。
「沖縄のことを聞かせてください」(宮沢和史著)、「オキナワノスタルジックタウン」(ぎすじみち写真・文)、「サンマデモクラシー」(山里孫存著)
(伊佐尚記)