聴覚障がい者によるバレーボールの第3回世界選手権(6~15日・米国ワシントンDC)の女子日本代表16人に、豊見城市出身の高良美樹さん(25)=沖電工=が選ばれた。2012年に続く2大会連続の出場。来年には聴覚障がい者アスリートの祭典「デフリンピック」を控え、高良さんは「デフリンピックで金メダルが目標。そこに向けて弾みのつく結果を残したい」と意気込んでいる。
世界選手権は4年に1度、デフリンピックの前年に開かれている。高良さんは前回はセッターだったが、今回はリベロを任される。リベロは守備専門のポジションで、他の選手と頻繁に交代してコートを出入りする。高良さんは「いつ(コートに)入ってもすぐに力を出せないといけない。ムードを変える役割もある」と言い、普段から盛り上げ役を務めるなど、チームメートとコミュニケーションを取るよう心掛けてきた。
初出場だった前回は、突然の試合日程の変更などに対応できず、5位と不本意な結果に終わった。「気持ちの切り替えと臨機応変にやることが大事と学んだ」と話す。海外勢に体格で劣る日本が目指すのは、粘り強さと戦術を駆使したプレーだ。
デフリンピックでバレー女子日本は01年に金メダルを獲得しているが、以降は銀、銅、銀と頂点にあと一歩届いていない。高良さんは中堅選手として「チームを引っ張っていかないといけないプレッシャーはあるけど全力で戦い、少しでもいい色のメダルを取りたい」と笑顔で活躍を誓った。(大城周子)