やんばる産フルーツをぎゅっと一粒に!「琥珀果」【島ネタCHOSA班】


やんばる産フルーツをぎゅっと一粒に!「琥珀果」【島ネタCHOSA班】
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 私の最近推しのお菓子に、「琥珀果(こはくか)」というフルーツ寒天があります。やんばる産のフルーツを使って4種類、どれもおいしいんですよ~!名護の会社が作っているみたいです。詳しく調べてみてくれませんか?

(名護市 クー子)

麻生康恵さん(提供写真)

フルーツ寒天、涼しげな見た目でおいしいですよね。依頼のあった琥珀果は、やんばる産の果物で作っているということにも注目です。

調査員は商品の販売を担っている、「合同会社OTW」にコンタクト。代表の麻生康恵(あさお・やすえ)さんにお話を聞くことになりました。

味は4種類

マンゴー、パイナップル、パッションフルーツ、グァバ。4種類の「琥珀果」(各8個入り、600円)。着色料・保存料は不使用です

琥珀果は現在、4種類の味がラインアップ。今帰仁村産のマンゴー、東村産のパイナップル、本部町産のパッションフルーツ、今帰仁村産のグァバです。それぞれを食べ比べてみましたが、一口サイズで食べやすい大きさに、原料ごとのおいしさ、個性をしっかりと感じることができます。マンゴーの香り高さや、パインのフレッシュさを再現。パッションフルーツの種の雰囲気やグァバ独特の食感を少しだけ残しているのも絶妙です。

商品に使うフルーツは、麻生さんが農家の方々と直接契約。それぞれの旬の時期になると、名護市内の加工所でピューレ加工します。フルーツ寒天への加工は愛知県の会社に委託していますが、出荷前の検品は再度名護市内に持ち込んで、丁寧に行うそうですよ。

パインを加工中の様子

地域のつながりで作る

「第一次産業を応援するために開発した商品ですが、農家さんたちには逆に応援してもらっています」

そう話す麻生さん。琥珀果の前身商品が発売されたのは2019年。最初はマンゴー味から始まりました。契約したマンゴー農家さんから、他の生産者を紹介してもらい、現在のラインアップになったのだとか。発売後は3、4年かけて試食販売を重ね、地道に認知度を高めてきたそうです。畑に足を運ぶことも大事にしており、農家さんの畑仕事を手伝うこともあります。6月からはパイナップル農家さんの元で、袋かけ(新聞紙で作った袋で実を日焼けから守る)の作業をする予定です。「3万株が栽培されている畑で、1000個くらいは私がやらなきゃ(笑)」とのこと。麻生さん、栽培にもがっつり関わっているんですね。

原料を生産する東村のパイナップル畑

琥珀果のピューレ加工や検品を担うのは、パートとして雇用している名護市内の女性たち。「子育てを終えた世代の方々に、できるタイミングで作業してもらっています」と麻生さん。麻生さん自身が子育てをしながら会社経営をしているので、仕事はなるべく分業、働きやすい仕事環境も大切にしていると教えてくれました。地域の人々が関わることで、「みんなで作り上げた商品」という愛着も生まれるようです。

琥珀果は現在、那覇空港や県内の道の駅、お土産品店などで販売中。また現在、アメリカと中国にも販路を広げています。そのままはもちろん、ヨーグルトに入れて食べるのもおすすめです。


合同会社OTW
名護市宮里1-28-8 南西ビル2F
050-6874-0464
https://otw.site/

(2024年5月23日 週刊レキオ掲載)