沖縄選挙区は伊波氏が当選確実 現職大臣の島尻氏落選 衆参6議席「オール沖縄」独占


この記事を書いた人 松永 勝利
当選が確実となり、支持者と一緒に万歳をする伊波洋一氏(中央)=10日午後8時12分、那覇市古島の教育福祉会館

 第24回参院選は10日午後8時に投票が締め切られ、これまでの世論調査と出口調査に取材を加味した結果、沖縄選挙区は無所属新人で元宜野湾市長の伊波洋一氏(64)の初当選が確実となった。自民現職で沖縄担当相の島尻安伊子氏(51)は及ばなかった。
 伊波氏の勝利により、沖縄では米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する「オール沖縄」勢力が、参院沖縄選挙区の非改選1議席と合わせた2議席と衆院小選挙区の4議席を独占する形となった。県民の多数が反対する辺野古移設や憲法改正を進める安倍政権に対し、県内有権者は厳しい審判を下した。幸福実現新人の金城竜郎氏(52)は厳しい戦いだった。
 伊波氏は辺野古の新基地建設断念を前面に押し出し、支持を広げた。「オール沖縄」勢力のほか、高い支持率を維持する翁長雄志知事との連携姿勢を打ち出したことも功を奏した。
 島尻氏は2期目の当選を果たした2010年選挙で公約に掲げた普天間飛行場の県外移設を撤回したことに対する反発が強く、終始苦戦を強いられた。【琉球新報電子版】