遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは14日、沖縄全戦没者追悼式の会場で遺族にDNA鑑定の申請を呼びかけるテントの設置要望に対し、県が求めている、掲示物や配布物の事前申請などの条件の撤回を求めた。
具志堅さんらは、遺骨が混じる南部の土砂を辺野古での基地建設に使うことや、自衛隊の沖縄でのミサイル配備について反対の声を上げる構え。「それが戦没者の声なき声だ」と主張する。
これに対して県保護・援護課は、DNA鑑定の呼びかけ以外の主張や訴えをしないように求め、それをテント設置の条件とした。ハンガーストライキや署名活動などを禁じ、テントの使用者名簿の提出も求めている。
この日、県庁での話し合いで同課は「追悼の場を静かに穏やかにする必要がある」と説明。具志堅さんらは「式を邪魔するつもりはない。県の条件は、言論・表現の自由を侵害する検閲だ」と批判し、照屋義実副知事との面談を求めた。
(宮沢之祐)