【動画】デニー知事名で沖縄県が抗議 嘉手納基地の司令官、米総領事が県庁で説明、謝罪なく 米兵少女暴行事件


【動画】デニー知事名で沖縄県が抗議 嘉手納基地の司令官、米総領事が県庁で説明、謝罪なく 米兵少女暴行事件 沖縄県の池田竹州副知事(右)から抗議を受けるニコラス・エバンス准将(中央)とマシュー・ドルボ在沖米国総領事=27日午前9時33分、県庁(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 2023年12月に発生した米空軍兵長の男による少女暴行事件について、米軍嘉手納基地の第18航空団司令官のニコラス・エバンス准将がマシュー・ドルボ在沖米国総領事とともに27日、県庁を訪れ、池田竹州副知事に対して「この件に深い懸念を持っており、皆さんにご心配をお掛けしていることを遺憾に思う」と話した。謝罪の文言はなかった。

 池田副知事は、玉城デニー知事名の「米軍兵士によるこのような非人間的で卑劣な犯罪は、女性の人権を蹂躙(じゅうりん)する重大かつ悪質なもので、断じて許すことはできず、強い憤りを覚える。基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に強い不安を与えるものだ」とする抗議文を読み上げて手渡した。

 抗議文では、昨年12月に事件が発生し、3月に起訴されていたにもかかわらず、県に連絡がなかったことに対しても、再発防止の観点から問題だと指摘した。

 県は、抗議とともに、①リバティ制度の外出制限措置をより厳格化するなど、より実効性のある再発防止策を早急に講じ、内容を県民に公表するとともに、在沖米軍兵士に対する教育管理を徹底すること②被害者への謝罪、適切な補償を遅滞なく実施すること③2017年4月以降開催されていない「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキングチーム」の速やかな開催に協力することーの3点を要請した。

 エバンス准将は池田副知事への説明の後、記者団の取材に対して「当人は基地の中に身柄を拘束されている。基地の外に出ることはない。裁判がしっかりと終結するまでは、本人のパスポートも米政府に回収されている。今後も日本の当局に協力する」と話した。