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米兵少女暴行事件 地裁が被告を保釈、身柄は米軍に 少女とはスマホの翻訳機能でやりとりか 沖縄


米兵少女暴行事件 地裁が被告を保釈、身柄は米軍に 少女とはスマホの翻訳機能でやりとりか 沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 2023年12月24日に、米空軍兵長の被告(25)が16歳未満の少女を車で自宅に連れ去り、性的暴行をしたとしてわいせつ誘拐、不同意性交の罪に問われている事件で、那覇地裁が同被告を保釈していたことが26日、分かった。地裁への取材で判明した。本紙取材に対し、被告が米軍嘉手納基地所属であることを同基地の第18航空団が認めた。米軍は事件発覚から一夜明けた26日になって、被告が保釈され、米側に身柄が移されたことを県に伝えた。捜査関係者への取材で、スマートフォンを使うなどした被告の行動の詳細も明らかになった。

 県が米軍から受けた説明によると、起訴された3月27日以降に那覇地裁に保釈金が支払われ、保釈が認められた。地裁は本紙の取材に、保釈を認めた時期や理由について「答えられない」としている。県は被告の身柄は嘉手納基地内で拘束され、基地外へ出られないよう管理するとの説明を受けているという。

 本島中部の公園で少女に声をかけた被告は、スマホの翻訳機能を使ったやりとりで少女を誘い出したとみられる。その中で、少女の年齢などを把握していた可能性がある。県警はこのスマホを押収し、容疑事実の裏付けを進めた。

 捜査関係者によると、県警は現場付近の防犯カメラの映像などから被告の関与を特定。県警は米軍の捜査機関と連携して捜査を進め、24年3月11日に那覇地検に書類送致した。地検が同27日に起訴し、身柄が日本側に移り、一時勾留されていた。関係者によると、県警は起訴前の身柄引き渡しは求めていないという。

 地検は26日、被告の初公判が起訴から約3カ月経過した7月12日に設定されたことについて、報道各社に対し、「裁判所、検察、弁護人の3者で公判に向けた必要な打ち合わせを重ねたため」と説明した。