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【一覧表】「また悲しい事件が」「無防備な子が犠牲に」…沖縄の米兵少女暴行事件、支援者ら憤り


【一覧表】「また悲しい事件が」「無防備な子が犠牲に」…沖縄の米兵少女暴行事件、支援者ら憤り 在沖米軍基地のフェンス
この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬

 「また悲しい事件が」―。25日に発覚した米兵による少女への誘拐と性的暴行事件に対し、米兵からの被害を経験した当事者や性暴力被害の根絶を訴える支援者らは、事件への憤りや衝撃を隠せない。外務省が事件の発生を把握していたにもかかわらず、この日まで県に伝えていなかったことにも疑問の声が上がった。

 性暴力被害ゼロを訴える街頭活動「フラワーデモin沖縄」主催者の上野さやかさんは「また悲しい事件が起こってしまった」とため息をこぼす。事件の一報に触れ「車に誘い、自宅まで連れて行っている。明らかに目的を持って行動しているように見える」と指摘する。

 その上で「少女の異変に気が付いて、周囲の大人が事情を聞けたのはすごく大事なことだ。本人や家族も含めて早急に専門家の支援につなげることが必要だ」と話した。

 事件について、外務省から県に25日まで伝えられていなかったことに上野さんは「なぜこんなに時間がかかってしまったのか。情報発信が正しく行われなかったのであれば悲しい」と疑問視した。

 「また無防備な子どもが、防げるはずの暴力の犠牲になった」。2002年に米兵による性暴力被害に遭った豪出身のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんは、自身の被害経験から、日本の法律尊重などを定めた日米地位協定16条の改定を訴えて活動している。「この悲劇を終わらせる責任は日本政府にある」と強調した。

 「即時に緊急な対応と断固たる行動が不可欠だ。被害者とその家族と連帯したい」と話し、外務省への抗議を行う意向も示した。 

(慶田城七瀬)