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日常にある「PFAS」を写し、伝える 美術作家の鈴木さん、那覇で写真展 あす7日まで 沖縄


日常にある「PFAS」を写し、伝える 美術作家の鈴木さん、那覇で写真展 あす7日まで 沖縄 米軍のPFAS汚染問題について話す島袋さん(左)と写真展を開いている鈴木さん=2日、那覇市牧志
この記事を書いた人 Avatar photo 狩俣 悠喜

 発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が米軍基地周辺などで検出されている問題をテーマにした美術作家・鈴木萌さん(40)=東京都=の写真展「Aabuku」(アーブク)のトークイベントが2日、那覇市牧志にあるギャラリー「Foto Space Reago」で行われた。鈴木さんは「PFASは目に見えない。味も匂いも何もない。この伝わりにくいものをどう伝えるか模索した」と話した。

 トークイベントは鈴木さんと琉球朝日放送(QAB)ディレクターの島袋夏子さんが登壇した。米軍によるPFAS汚染問題を取材している島袋さんは、県内大学で非常勤講師も務め、米軍の環境汚染問題を伝えていることに触れた。その上で島袋さんは「鈴木さんは写真やアートで問題を伝えている。人に理解して、関心を持ってもらうにはいろいろな方法があると感じた」と話した。

 鈴木さんは県内に住んでいても、PFASの汚染問題を知らない人がいると話し「一見何もないように見えるが、(実は)日常にある問題についての表現を試みた」と来場を呼び掛けた。この日は24人が来場し、ほぼ満席だった。

 写真展は7日まで。展示時間は午後1時から7時まで。入場無料。

 (狩俣悠喜)