保育士の子預かります 中城の認可保育園、職場内に保育所 県内初


この記事を書いた人 志良堂 仁

 【中城】幼稚園と保育園を運営する平安学園(平安勝子理事長)とへいあん福祉会(平安常治理事長)は9月1日から、両法人で勤務する幼稚園教諭や保育士らを対象とした事業所内保育所「ひらやす保育園」(中城村)の共同運営を開始する。保育士や幼稚園教諭対象の事業所内保育所の開設は県内で初めて。保育士不足と待機児童問題の改善につながる取り組みとして、関係者は注目している。

 ひらやす保育園は認可保育園として運営する。入園対象はひらやす保育園(中城村)のほか、平安学園が運営する平安幼稚園と平安福祉会が運営するはるゆめ保育園(中城村)、ほるとのき保育園(浦添市)の4施設の保育士ら職員の0~2歳児。

 定員は18人で、職員の子ども10人と地域枠の8人の入園が決まっている。施設は平安幼稚園の敷地内にあり、はるゆめ保育園も隣接している。

 平安勝子理事長は「どんなにいい先生でも、子育てのために離職することがたびたびあって残念だった。子育てしながら仕事ができる環境をつくりたかった」と語る。

 子どもの入所が決まっている平安幼稚園の比嘉佳織さん(36)は「職業柄、職場と預け先の保育園の閉園時間や行事が重なることが多く、子育てと仕事の両立が難しいという懸念があった。子どもの成長をそばで見守れることはいい」と開所を喜んだ。

 中城村の担当者は「働きやすい環境をつくり、保育士を確保することができれば、待機児童の解消につながる」と村の子育て支援の充実に期待した。