夏の甲子園で沖縄水産高校を2年連続準優勝に導くなど沖縄を代表する名将として知られる故・栽弘義さん。その半生を描いた書籍「沖縄を変えた男 栽弘義-高校野球に捧げた生涯」の文庫化と映画化を記念したイベントが3日、那覇市のジュンク堂書店那覇店で開かれた。
著者の松永多佳倫(たかりん)さんと映画で主役を務めたお笑い芸人のゴリさんが登場。「高校野球で沖縄を変える」との信念を貫き、称賛も非難も受けた名将の生きざまを語り合った。軽妙な掛け合いもあれば熱弁を振るう場面もあり、約100人の来場者は2人のトークに引き込まれた。
300人余りの関係者を取材した松永さんは「夢をかなえるために行動した事実は宝になることを栽さんに学んだ。本も映画も栽さんを嫌いな人にこそ見てほしい」と呼び掛けた。ゴリさんは演じていてつらい場面もあったと振り返り、「沖縄のために自分の人生をささげたからこそ伝説の男になったと思う」と語った。映画は10月8日からスターシアターズ系で沖縄先行公開される。