【リオデジャネイロ12日=稲福政俊】リオデジャネイロパラリンピック第6日は12日午前(日本時間同日午後)、沖縄市の上与那原寛和(SMBC日興証券)が車いす陸上(T52)の400メートル予選に出場し、全体のタイム順7位で決勝進出を果たした。上与那原は予選1組の4着で、タイムは1分2秒80だった。400メートル決勝は13日午前10時20分(日本時間同日午後10時20分)スタート予定。
◆上与那原、加速に課題 「もっと攻める」
400メートル予選で上与那原寛和が突き付けられた課題は、スタートからの加速だった。「(メダル圏内まで)あと2秒縮めないといけない。もっと攻めないと」。タイム順の7位で決勝進出を果たしたが、上位陣が軒並み好スタートを切る中、重い課題を抱えて焦りの色を浮かべた。
最終コーナーを曲がった時点で3位だったが、持ち味の後半の加速がうまくいかず、ラスト100メートルが伸びなかった。「100~200メートルでトップスピードが出ていないから、後半も伸びない」。レース後、自身のレースを映像で確認し、何度も首をひねった。
車いすに搭載したスピードメーターが記録した最高速度は時速26キロだった。サブグラウンドの練習では27キロ以上出ているが、本番のトラックでは思うようにスピードに乗らなかった。
「重くもなく軽くもなくというトラックだと思っていたんだけど…。タイヤの空気圧を下げて調整したい。もしかしたらマシンごと変えているかもしれない」。巡航速度が安定する現在のカーボン製ではなく、トップスピードが出せるアルミ製のマシンに変えることも頭をよぎる。
決勝まであと24時間、難しい対応が迫られている。
(稲福政俊)