【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場での新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設で、沖縄防衛局は13日午前9時すぎから午後1時ごろまで、陸上自衛隊のCH47輸送ヘリ2機を使用し、訓練場のメインゲートから新たなヘリパッドの建設先G、Hの両地区に重機などを空輸した。米軍施設建設のために自衛隊機が出動するのは異例。米軍北部訓練場のヘリパッド建設に絡む工事で自衛隊機が重機を輸送するのは初めてとなる。
メインゲートとG、Hの両地区は県道70号を挟んで反対側に位置するため、自衛隊機は重機をつった状態で県道を越えた。県道では車両の通行もあり、安全上の観点から県民の批判が高まるのは必至だ。
陸上自衛隊のヘリは沖縄近海に停泊していた海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」から飛び立ち、米軍北部訓練場付近に移動。4トントラックやキャタピラのついた作業車など少なくとも5台の重機を運び込んだ。自衛隊機による重機の搬入は13日で終了したが、民間機による重機の搬送は14日以降も続くとみられる。
稲田朋美防衛相は13日の会見で、自衛隊機を使用する根拠について防衛省設置法4条19号を挙げ「沖縄の負担軽減にとって有益で返還に伴うための措置だ。民間機で運べないもので、陸路で運べる状況にはない。自衛隊機で必要最小限度のものを運ぶ」と述べた。
この日はダンプカーによる砂利搬入は確認されなかった。