国吉さん全国最優秀 渡嘉敷の特産品づくり発表


社会
この記事を書いた人 新里 哲
国吉佳奈子さん

 全国商工会女性部連合会の第18回商工会女性部全国大会が8、9の両日、福島県郡山市で開かれ、主張発表大会に九州・沖縄ブロック代表で出場した渡嘉敷村商工会女性部長の国吉佳奈子さん(64)が最優秀賞を獲得した。沖縄から全国一に輝くのは初めて。国吉さんは「沖縄の中に渡嘉敷という小さな島があることを知ってもらえるとうれしい」と喜びを語った。

 国吉さんは「小さな島のものづくり、ひとづくり」と題し、島で採れた古代米「紫黒米(しこくまい)」を使った「むらさき黒米味噌(みそ)」開発の道のりを発表した。2012年に女性部をスタートさせた国吉さん。組織としての目標を持とうと特産品づくりを掲げたが、みそづくりや商品開発への本気度など現実の厳しさにも直面した。それでも、完成にこぎ着けた商品は14年の沖縄の産業まつりで審査員特別賞に選ばれるなど着実に評価を固めた。

 全国6ブロックの代表が競った主張大会で、国吉さんの発表は実際の活動に基づき説得力があると評価された。国吉さんは「苦労してきた分コツもつかんで、今ではみそづくりに要する時間も短縮できている。島の中の人から習いたいという賛同が広がり、次の世代にうまくバトンタッチしていけるといい」と語った。