犯罪被害者を支援する「沖縄被害者支援ゆいセンター」(伊波輝美理事長)が2015年度の1年間に受けた電話相談は延べ560件で、14年度に比べて139件増えた。相談は年々増加している。相談内容は、性被害が159件で最も多かった。25日からの「犯罪被害者週間」を前に、同センターは「幅広い支援をしている。一人で悩まないで相談してほしい」と呼び掛ける。
電話相談の延べ件数は、2012年度が342件、13年度が404件、14年度が421件と増加している。増加理由について、池原泰子事務局長は「広報や啓発活動などにより少しずつ周知されてきているのだろう。市町村や警察と連携できていることで、相談者がセンターにつながりやすくなっていると思う」と話す。
15年度の相談は性被害に次いで、暴行・傷害が97件、ドメスティック・バイオレンス(DV)が87件だった。その他(136件)には家族間や近所のトラブルに関する相談などがあった。
電話相談を経て必要に応じて行われる面接相談は延べ82回行われた。同センターでは、裁判所や病院、警察署への付き添いや、カウンセリング受診や弁護士相談の費用助成などの支援も実施している。池原事務局長は「裁判中に子どもを預かったり、代わりに裁判を傍聴したりなど被害者の状況に応じた支援をしている」と説明。相談を呼び掛けた。
犯罪被害者の電話相談は、祝日・年末年始を除く月~金曜の午前10時~午後4時。(電話)098(866)7830。