「お通し」って何? 外国人客のトラブル増 沖縄、店に「多言語化」呼び掛け


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 沖縄を訪れる外国人観光客が増加する中、飲食店での会計時のトラブルが多発している。沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)が運営する「多言語コンタクトセンター」には、居酒屋などのテーブルチャージやお通し代など、メニューに表示がない料金に困惑する外国人から質問が寄せられている。OCVBはメニューの多言語化を各店舗に呼び掛け、トラブルの未然防止を図る。

 OCVBによると、沖縄を訪れる外国人観光客の間では、グルメ体験への人気が高まっている。しかし外国人観光客の増加につれ、日本独特の「お通し」などに関して会計時のトラブルが増えた。

 「時価」で表記される魚料理の価格が予想を超える高額になる例や、多言語での説明がないため「お通し代」「テーブルチャージ」を徴収されて困惑する例がある。

 外国人観光客への情報提供や困った場合に相談を受けるOCVB多言語コンタクトセンターの担当者によると、納得できない外国人観光客から食事後に同センターに問い合わせが来ることがあり、同センターが詳細を確認して、店舗側が非を認めた場合、返金することもある。担当者は「外国人観光客が既に他の場所へ移動したり、帰国を急いでいたりした場合、(客側が)返金を断るケースもある」と説明する。

トラブルの解消に向け、OCVBは外国人観光客が訪れる店舗や施設を対象に翻訳支援を実施している。沖縄インバウンドnet(https://www.visitokinawa.jp/oin/support/)で詳細を確認できる。
(呉俐君)