若宮防衛副大臣「事故は不幸中の幸い」 安慶田沖縄県副知事と面談


この記事を書いた人 金城 美智子
若宮健嗣防衛副大臣(中央)と滝沢求外務政務官(左手前)に抗議する安慶田光男副知事(右)=15日午前11時23分、県庁

 オスプレイ墜落で若宮健嗣防衛副大臣は15日、県庁に安慶田光男副知事を訪ね、「地元、県民の皆さまに不安と心配をかけたことは私どもも遺憾だ」などと述べた。会談後、記者団の取材に応じた若宮氏は、前日に翁長雄志知事が事故現場が名護市辺野古の新基地建設予定地に近いことを指摘し、米軍普天間飛行場を辺野古に移設しても危険性は変わらないと指摘したことへの見解を問われ、辺野古移設を進める意向を表明した。「安全性を高める意味でも意義がある。できるだけ辺野古移設を進めていく」と述べた。

 会談で安慶田氏はオスプレイの配備撤回を改めて要請した。事故当日に別のオスプレイが普天間飛行場で胴体着陸する事故を起こしていたが、県側には何も知らされていなかったことにも抗議した。「安全性に疑問を感じると、24機も配備されている沖縄は明日もあさってもこういうことが起きないか不安だ」と述べた。

 若宮氏はオスプレイについて「東アジアの不安定な安全保障環境で、欠くべからざる装備になっている」と配備撤回を否定した。その上で米側に事故の原因究明と日本側への情報提供を求めているとし、安全管理に努める考えを示した。

 記者団の取材に若宮氏は事故について「陸地部分では大きな事故につながるが、パイロットが洋上に出て、なんとか浅瀬で着水できた。不幸中の幸い」だと述べた。発言の真意について若宮氏は「できるだけ事故は最小限にするのは当然だ。ひとかたもお亡くなりになられた方がいなかったということが、不幸中の幸いではなかったのかなという意味だ」と説明した。

 訪問には滝沢求外務政務官も同席した。【琉球新報電子版】