【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】沖縄県名護市安部の海岸で13日夜に起きた米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイ墜落事故で、米海軍安全センターが事故の規模について最も重大な「クラスA」に分類し、機体は大破したと評価していることが15日分かった。クラスAは被害額が200万ドル以上や死者が発生した事故。米軍や米国防総省は「不時着」「着陸」と説明しているが、説明とは程遠い、激しい事故だったことが今回の評価でも裏付けられた。
同センターは事故原因については言及していないが、算定では被害額は8060万ドル(約95億円)。オスプレイの機体価格は2015米会計年度(14年10月~15年9月)の米国防予算では1機約7210万ドル(約85億円)となっており、被害総額は機体価格を上回った。
17米会計年度(16年10月~17年9月)に入り、米海兵隊所属航空機によるクラスAの事故が頻発している。センターによると、今回のオスプレイ墜落事故や7日に高知市沖で起きた米軍岩国基地(山口県岩国市)所属FA18戦闘攻撃機の墜落事故を含め、年度内で発生した米海兵隊のクラスA事故件数はすでに6件に上る。
同センターによると、米海兵隊航空機による17米会計年度の10月1日~12月13日までの10万飛行時間当たりのクラスA事故発生率は12・36件で、前年同時期の4・45件と比べ高くなった。