「墜落」か「不時着」か 沖縄県議会、事故表現巡り協議決裂


この記事を書いた人 金城 美智子
オスプレイ事故は「墜落」か、表現を巡り協議が決裂した沖縄県議会米軍基地関係特別委員会=2016年、沖縄県議会棟

 県議会米軍基地関係特別委員会は20日、オスプレイ墜落や訓練再開に対する抗議決議、意見書の文案を協議したが、与野党で意見がまとまらず、決裂した。県政与党側が事故について「墜落」と表現すべきだと求めたのに対し、野党の自民が「不時着」として難色を示し主張が分かれ、折り合えなかった。オスプレイの「配備撤回」の見解を巡っても意見が一致しなかった。

 決裂を受け、与党は議員提案でオスプレイの配備撤回や在沖米海兵隊の撤退、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官の更迭などを求める抗議決議、意見書を22日の本会議に提案する。

 県議会は与党が過半数を占めるため、与党提案の両案は賛成多数で可決される見通し。与党とは別に、野党の自民も抗議決議と意見書を提案する見込み。

 20日の委員会審議では、当初の委員長案に盛り込まれていた米軍普天間飛行場の「県内移設断念」について、全会一致の可決を優先し文案調整で削除されるなど与野党が歩み寄る動きもあったが、最終的に決裂した。
【琉球新報電子版】