安慶田光男副知事は20日午後、県庁に川田司沖縄担当大使と中嶋浩一郎防衛局長を呼び、県などが中止を求めていたMV22オスプレイの飛行再開について抗議した。安慶田副知事は「大臣は『国民が理解して安全ということでない限り再開させない』と言ったのに、県民は国民ではないのか。保守も革新もなく、県民の気持ちだ」と、米国追従の日本政府の姿勢を厳しく批判した。
さらに海上保安庁が捜査できない状況が続いていることにも触れ「早急に地位協定の抜本的見直しに着手することを強く求める」と述べた。
安慶田副知事は、墜落事故と同日に米軍普天間飛行場で起きたオスプレイの胴体着陸についても言及し「給油とは関係がない。どう安全確認したのか。あと22機ある。いつ不具合が出るかもしれない」と機体の欠陥を指摘した。これに対し中嶋防衛局長は「電気系統の不具合ということは分かっている」と述べるにとどまった。
川田沖縄大使は「安全確保を第一に、と強く米側に要請している」と応じた。中嶋防衛局長は「飛行再開に不安が払拭(ふっしょく)できていないことに私からもおわび申し上げる」と述べた。
抗議の中で安慶田副知事はローレンス・ニコルソン在沖米四軍調整官も県庁に呼んでいるが、日程調整がついていないことを明らかにした。【琉球新報電子版】