ボクシングの第53回県高校選手権大会(主催・県ボクシング連盟、共催・県高体連、琉球新報社)最終日は20日、沖縄水産高で各階級の決勝を行い、ライトウエルター級は屋嘉部悠大(沖水)が制し、最優秀選手賞に輝いた。フライ級は山城遼馬(美来工科)が頂点に立った。
◆圧巻 1回TKO勝ち
屋嘉部悠大(沖水)が圧倒的な強さでライトウエルター級の頂点に駆け上がった。準決勝、決勝ともに1回TKOで白星をつかみ、最優秀選手賞にも選ばれた。「1年前から(賞を)狙っていたのでうれしい」と顔をほころばせた。
決勝は「ボディーを狙って倒そうとした」と言い、試合の開始直後から積極的に攻めた。1回1分30秒、相手が右ストレートを放った打ち終わりのタイミングに左のボディーを捉えると、レフェリーが試合を止めた。早々とTKO勝ちを決めた一方で、「倒したかった」と相手をマットに沈められなかったことを悔やむ。
試合では打ち終わりに相手のパンチをもらう場面もあり、「もっと動いたり、頭を振ったりしたら良かった」と課題も見つけた。
今大会に向けて体幹の強化や砂浜での走り込みなどをこなし、筋肉量を増やしたことでパワーも上がってきた。筋肉量が増えたため減量が「きつかった」と言うが、体つきの変化は自信につながった。「もっと体をつくって走り込みをしたらいける」と全国の頂点も視野に入れる。
1月の九州大会での優勝を直近の目標に定め、「全国でも一戦一戦気を抜かずにチャンピオンを倒したい」と腕をまくった。(崎原有希)