戦争犠牲者慰霊アジアにも必要 日米学者、真珠湾訪問で質問状


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 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】米国や日本などの歴史学者ら52人が25日付で、安倍晋三首相の真珠湾訪問を受け、公開質問状を発表した。安倍首相の歴史認識を問うとともに、真珠湾攻撃で亡くなった米国人を慰霊するのであれば、中国や朝鮮半島、アジア諸国の戦争犠牲者も慰霊する必要があるのではないかと訴えている。

 質問状を出したのは米映画監督のオリバー・ストーン氏、オーストラリア国立大のガバン・マコーマック名誉教授、アメリカン大のピーター・カズニック教授、石原昌家沖国大名誉教授、高橋哲哉東京大教授ら。

 質問は(1)事務局長を務めた「終戦50周年議員連盟」が終戦50周年を記念する国会決議に謝罪や不戦の誓いを入れることを拒否していることに対する認識(2)「侵略の定義は定まっていない」とする国会答弁に対し、対中戦争を侵略戦争とは認めないのか(3)中国や朝鮮半島、他のアジア太平洋諸国など戦争被害者の「慰霊」にも行く予定はあるのか―の3点。