残骸、日米で再回収へ 防衛局が謝罪 オスプレイ墜落 安部区が抗議文


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沖縄防衛局の説明を聞く住民ら=28日、名護市の安部地区会館

 【名護】名護市安部の海岸にオスプレイが墜落した事故を受け、安部区は28日、安部地区会館で沖縄防衛局の担当者に「オスプレイの県内および国内の配備撤回、即時飛行中止」と「オスプレイの残骸の完全な回収」を要請する抗議文を手渡した。防衛局側は米軍が機体の回収を終了したと発表した後も浅瀬に無数の残骸が散らばる事態を謝罪した。同局は26日に再回収を米軍に求め、米軍が再回収の作業をするとの回答を28日に得たことを明らかにした。同局もダイバーを雇い、回収作業をする方針。

 抗議文は、欠陥機と指摘されたオスプレイの墜落事故が現実に起き「区民は恐怖と不安と怒りでいっぱいだ」と訴え「2週間がたつ今日でも機体の破片が散乱してサンゴなど海底を傷つけている。普段から多くの区民が利用し世代を超えて守り、その恩恵によって命をつないできた区民にとって本当に大切な場所」と強調した。「元のきれいで安全な状態に戻す作業も滞っている」と怒りを込めた。

 防衛局の伊藤晋哉企画部長は回収作業に関し「数日内に(作業が)できるように調整している」と答えた。オスプレイの配備撤回に関しては「できる限り住宅地周辺を避けるように米側に強く求め続ける。撤回までわれわれから申し上げるのは難しい」と説明した。