米海軍の強襲陸揚艦「ボノム・リシャール」が2015年1月27日、うるま市勝連平敷屋の米軍ホワイトビーチに接岸中に4万ガロン(約15・1万リットル)の雑排水を海に投棄していたことが20日、分かった。琉球新報社の質問に対し米海軍は「異例の処置」だったことを認めた上で、雑排水には工業排水や排せつ物、伝染性のある危険物質は含まれておらず、周辺海域への影響もなかったと説明したが、安全とした数値的根拠への質問については回答しなかった。
県やうるま市には15年1月30日に沖縄防衛局を通じて通知した。
米海軍によると、同22日に同市津堅島沖で米海軍海上輸送部隊(MSC)所属の海上集積船「マティ・コーサック」が座礁事故を起こしたため、ボノム・リシャールの雑排水を運ぶ予定だったはしけが事故対応に追われ、雑排水を海に投棄し処理した。
米海軍は「あくまで安全と周辺環境への配慮を最優先するための苦渋の決断だった」と強調。事故後、米海軍の定める規定にのっとって雑排水の処理と環境影響調査を実施したが、周辺海域や水質に異常はなく、海洋生物への影響もなかったと結論付けた。