タイ人観光客の受け入れ強化 沖縄、情報誌など配布へ 那覇-バンコク便2月就航


この記事を書いた人 アバター画像 与那嶺 明彦
「琉球スタイル」を紹介するタイ語版のガイドブック

 2月中旬に就航するタイ・バンコク―沖縄那覇線の開設で、沖縄を訪問するタイの個人観光客の増加が見込まれることから、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)はタイ人客の受け入れ体制を強化している。

 2月1日から多言語コンタクトセンターの対応言語にタイ語を加えるほか、県内観光情報や、路線バスなどの乗り方などを紹介するタイ語版のガイドブック3万部を無料配布する。

 OCVBによると、これまで香港や台北などを経由して来沖するタイ人客の多くは団体客だったが、2月に就航する格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションの直行便により、個人客の増加が見込まれる。

 政府が2013年7月にタイ人客の観光査証(ビザ)の発給要件を緩和して以降、沖縄を訪れるタイ人客は着実に増えている。16年1~12月のタイ人客数は前年比で24・1%増の7200人だった。県が公表する12年以降の年間入域タイ人客数では、13年と並ぶ最高を記録した。

 OCVBは2月にバンコクで開催される同国最大の旅行博覧会「タイ国際旅行フェア(TITF)」に日本のブースとは別に単独で出展し、沖縄の魅力を広く訴える。

 OCVBのタイ市場担当者は「県内ではタイ語で発信できる観光情報誌などは少ないが、沖縄美ら海水族館などタイ語のパンフレットを作製している観光施設も少しずつ増えている」と現状を説明する。さらに「タイ人は沖縄のビーチより、ショッピングや観光施設巡りを好む。タイの個人客に対応するため、個人事業者などの早期の準備も求められる」と民間側の体制整備に期待した。

英文へ→Okinawa tourism expanding to Thailand with increasing promotion and flights