厄払い「ホーイホイ」 旧正前、集落練り歩く 宮古・上野野原


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パーントゥを先頭に集落を練り歩いて厄を払う「サティパロウ」の一行=26日、宮古島市上野野原

 【宮古島】国の重要無形民俗文化財に指定される宮古島市上野野原の伝統祭祀(さいし)「サティパロウ(里払い)」が26日、野原集落で行われた。木彫りの仮面をかぶった来訪神・パーントゥに扮(ふん)した長老を先頭に、草を身に着けた女性が「ホーイホイ」と声を上げながら練り歩き、旧正月を控えた集落の厄払いをした。

 本来は男の子がパーントゥに扮するしきたりだが、今年は学校行事の関係で参加が遅れ、急きょ集落の長老がこの役割を担った。一行は午後6時すぎに出発し、太鼓などではやしながら行進した。途中、交差点では女性が円になってパーントゥを囲み、厄を払った。

 参加者の中で最高齢でパーントゥ役を果たした平良キネさん(80)は「男の子がいないから代わったけど大変だった。子どもは偉いね。集落が健康であればいい」と笑顔で話した。

 サティパロウは毎年旧暦12月最後の丑(うし)の日に行われる。