「スポーツに壁はない」 JICA研修生、パラ銅・仲里選手と交流


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仲里進選手(右)の説明を聞く研修生=31日、浦添市のJICA沖縄国際センター

 障がい者の社会参加と自立支援を学ぶ研修を受けるため来沖している南米出身の8人が31日、浦添市の国際協力機構(JICA)沖縄国際センターで、リオデジャネイロ・パラリンピックの車いすラグビーで日本の銅メダル獲得に貢献した仲里進(しん)選手(39)と交流した。

 各国で自治体の社会福祉政策に関わる研修生らは、仲里選手の車いすラグビーの説明に興味深そうに耳を傾けた。

 研修生らも実際に車いすに乗り、恐る恐る激しいタックルを体験。衝撃に驚いた表情を見せながらも初めての体験を満喫している様子だった。

 交流会では、研修生から仲里選手に対し、障がい者がスポーツをするための公的な援助や周囲の支援について質問が多く上がった。

 パラグアイの社会事業庁社会政策課で働くエスピノラ・カンテロ・フリオ・ラファエルさん(44)は「インクルーシブ社会(障がいの有無にかかわらず誰もが暮らしやすい社会)こそが民主的な社会で、スポーツに壁はない」と指摘。「障がいのある子どもたちにもスポーツを楽しむ機会をもっと与えていきたい」と抱負を語った。