東京MX番組 BPO「まず話し合いを」 人権侵害訴えに回答


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 東京メトロポリタンテレビジョン(東京MX)のバラエティー・情報番組「ニュース女子」が、東村高江の米軍ヘリパッド建設反対運動や市民団体「のりこえネット」共同代表の辛淑玉(シンスゴ)さんらを、取材が不十分なままデマを基に中傷し報道したとされる問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)は3日、人権侵害の申し立てをした辛さんに対し「まずは当事者同士で話し合ってほしい」と連絡した。辛さんは週明けにも東京MX側に話し合いを求める予定。

 BPOは申し立ての手続きについて「まずは放送局と話し合いをしてもらう。納得できない場合、放送人権委員会に審理の申し立てができる」とホームページで説明している。

 しかし、辛さんは事前に東京MX側とやりとりをしており、BPO放送人権委員会に提出した申立書にも経緯を記載した。BPOはすでに済んだ手続きを再度、辛さんに求めた形だ。

 辛さんは「このような連絡が来るとは夢にも思わなかった。被害者に対し、加害者側ともう一度話し合えと言っているようなものだ」と、BPO側の対応を疑問視。「BPOの判断は日本のヘイト、デマを止める第一歩にもなり得るし、判断を誤ればお墨付きを与え助長することにもなる。私は命を懸けてやっている」と強調した。