日本ラグビーフットボール協会が初主催する女子7人制ラグビーの国際大会「沖縄セブンズ(OKINAWA SEVENS)2017」は18日、読谷村の残波岬ボールパークで開幕し、予選プールを行った。
日本選抜Aは初戦の米国戦を19-19で引き分け、続く豪州戦は14-26で敗退、フランス戦は26-17で快勝した。日本選抜Bは初戦の豪州戦を12-26で落としたが、続くオランダ戦を19-12で勝利、米国戦は19-19の引き分けに持ち込んだ。初日の日本選抜の成績はA、Bとも1勝1敗1分け。ラグビー7人制の女子の国際大会はリオデジャネイロ五輪後、初めて実施。会場には国内外から多くの観客が訪れた。経験者以外にも初心者も含む子どもから大人までラグビーを楽しみ、体験会も開かれた。16日のウィルチェアーラグビー体験で日本選抜選手と同競技を行ったリオ・パラリンピック車いすラグビー銅メダリストの仲里進さんも観戦し、エールを送った。19日は同会場で、予選プールの残りと順位決定戦を行う。
◇日本選抜A 融合チーム成長 リオ金、豪に食い下がる
女子日本選抜Aのパスワークでタックルを回避する「三角形」の布陣が後半に生きた。予選プール第2戦の豪州戦。「三角形」の中で常にボールを動かし、縦の攻撃を仕掛け続けた。敗れはしたものの、一時7点差に迫るなど、リオデジャネイロ五輪金メダルの強豪国に食い下がった。
前半は力の差を見せつけられた。主導権を握った相手に0-21と水をあけられた後半に、意識していた攻撃の布陣が機能し始める。ボールを持った選手の後ろに三角形をつくるように2人の選手がサポート。3選手の間隔を狭めることで連係がうまくいき、ボールがつながった。さらに空いているスペースにボールを運ぶことで、縦に攻めるプレーや相手にラックをつくらせない効果も生んだ。
得点シーンは後半すぐに生まれた。後半2分、平野優芽がトライを決めると、同4分には相手選手を清水麻有に引き付けたところで、バティヴァカロロ・ライチェル海遙が抜け出してトライ。トライ後はいずれも清水がゴールキックを決めた。
前に突破する起点となった清水の活躍をはじめ、課題だった「ボールを動かす」プレーは理想の形が随所で発揮できた。
試合終盤は一気に抜け出す相手選手を止められずに追加点を許したほか、「三角形」の布陣の間隔が開くことでパスカットされるなどミスが出た。これらは明日以降の修正点となる。
初戦の米国には引き分け、第3戦のフランスには快勝した。五輪を経験した選手と若手選手が融合したチームは、2020年の東京五輪へ向けて確実に成長を見せている。(崎原有希)