ニュース女子「捏造、虚偽ない」 MXテレビが見解


この記事を書いた人 志良堂 仁

 沖縄の基地反対運動をテロリストに例えるなどとした内容を放送し問題になっている東京MXテレビの番組「ニュース女子」について、同局が27日、ホームページ上で「事実関係において捏造(ねつぞう)、虚偽があったとは認められず、放送法および放送基準に沿った内容だった」とする見解を発表した。同局が問題の番組について見解を出すのは初めて。一方、基地反対運動に参加する市民や有識者からは「完全に虚偽がある。事実と異なる点に答えていない」などと批判の声が上がった。

 同局は見解で「一部報道機関で、本番組が捏造・虚偽である、沖縄ヘイト、人権侵害であるなど、本番組の内容や事実、放送の意図とかけ離れた報道がされている」と指摘し、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会の審議結果を待たずに公表した理由を説明した。

 番組が、外部制作会社の「持ち込み番組」であることに触れ「内容のチェックはしている」とした。

 一方で「過激な活動家に焦点を当てるがあまり、適法に活動している方々に関して誤解を生じさせる余地のある表現だったことは否めず、遺憾」とした。再取材を行うが「調査および取材を丁寧に実施する」ため、放送までに数カ月かかるとした。

 番組で「テロリストの黒幕」であるかのように報道された「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉(シンスゴ)さんの代理人・金竜介弁護士は「一つ一つ事実と異なると指摘している部分に対し、全く答えていない。テレビ局として無責任だ」と批判した。